こんにちは、たけです! 今回は、Microsoft Azureの人気資格 AI-900(Azure AI Fundamentals) に向けて、 全くの初心者でもわかるように AIの基本、機械学習の仕組み、Azureで使えるAIサービスの全体像 を一気に解説していきます!
この記事はこんな方におすすめ
- AIや機械学習の基礎を短時間で理解したい
- AzureのAIサービスについて知りたい
- AI-900試験の対策を始めたい
機械学習とは?
機械学習(Machine Learning) とは、コンピュータが大量のデータをもとにパターンやルールを学び、自動的に予測や判断をする技術です。人間が明示的にルールを教えるのではなく、「学習させる」ことで、自律的に推論や分類ができるようになります。
例:スパムメール判定、売上予測
簡単に言うと: データをたくさん見せて、機械に「経験から学ばせる」技術です。
機械学習の種類:教師あり・教師なし
教師あり学習(Supervised Learning)
- 入力データとその「正解ラベル」がセットになっているデータを使って学習する手法です。
- 主に「分類」と「回帰」のタスクがあります。
- 分類(Classification):データをカテゴリーに分ける(例:メールがスパムかどうか)
- 回帰(Regression):前の数値から未来の数値を予測する(例:商品の価格や気温)
簡単に言うと: 答えのある問題をたくさん解かせて、機械にルールを学ばせる方法です。
教師なし学習(Unsupervised Learning)
- 「正解ラベル」がなく、入力データだけをもとに、データの構造や隠れたパターンを見つけ出します。
- 代表例は クラスタリング(Clustering)。
- 例:顧客を似た傾向ごとに自動でグループ分けする
簡単に言うと: 正解がないデータを使って「グループ」や「特徴」を自動で見つける方法です。
比較まとめ
項目 | 教師あり学習 | 教師なし学習 |
---|---|---|
ラベル(正解の情報) | あり | なし |
目的 | 予測、分類 | パターン発見 |
特徴量・データ分割・過学習とは?
特徴量(Feature)
- 特徴量とは、機械学習モデルにおける入力データそのものを指します。
- モデルが予測や分類を行うために参照する「判断材料」のようなもので、たとえば家の価格を予測する場合、面積・築年数・駅からの距離などが特徴量になります。
特徴量エンジニアリング
- 特徴量を選んだり加工したりして、モデルの性能を上げる工夫(例:カテゴリを数値に変換、不要な列の削除など)
データ分割
- 学習用と評価用にデータを分ける(一般的に8:2や7:3)。モデルの汎用性をチェックするために必要です。
過学習(Overfitting)
- モデルが学習データに”覚え込みすぎて”、新しいデータに弱くなる現象です。特にデータが少なかったり、モデルが複雑すぎると起こりやすいです。
簡単に言うと: テストの答えだけ丸暗記した子。応用が効かない!
評価手法:混同行列を中心に解説
混同行列(Confusion Matrix)
分類タスクの予測精度をチェックするための表。
予測:Positive | 予測:Negative | |
実際:Positive | TP | FN |
実際:Negative | FP | TN |
Positive/Negativeの意味:
- Positiveは「特定の条件に当てはまる」と判断された状態(例:スパムメール)
- Negativeは「特定の条件に当てはまらない」と判断された状態(例:通常のメール)
- TP(True Positive):本当にPositive(スパム)で、AIもPositiveと正しく予測したケース
- FN(False Negative):本当はPositive(スパム)なのに、AIが間違ってNegative(通常メール)と予測したケース
- FP(False Positive):本当はNegative(通常メール)なのに、AIが誤ってPositive(スパム)と判断したケース
- TN(True Negative):本当はNegativeで、AIもNegativeと正しく予測したケース
正解率(Accuracy)

他にも大事な評価指標:
- 適合率(Precision):予測Positiveの中でどれだけ正しかったか
- 再現率(Recall):実際にPositiveだったもののうちどれだけ当てられたか
- F1スコア:PrecisionとRecallのバランスを取った指標
簡単に言うと: どのくらい正しく当てられたかを多角的にチェックする方法です!
AIの全体像とニューラルネットワークの立ち位置
AI(人工知能)
└── 機械学習(ML)
└── ニューラルネットワーク(NN)
└── 深層学習(Deep Learning)
よくある勘違い
「AI=ディープラーニング」と思っている人が多いですが、これは間違いです。
実際には、ディープラーニングは機械学習の中の一つの手法であり、AI全体のごく一部に過ぎません。
- ニューラルネットワーク(NN) は、人間の脳の神経回路を模倣したモデルです。データを層ごとに処理しながら、複雑なパターンを捉えることができます。
- 深層学習(Deep Learning) は、ニューラルネットワークの層を多数重ねることで、より高度なパターン認識が可能な手法です。
これらは以下のような分野で活躍しています:
- 画像認識(自動運転、顔認証)
- 音声認識(音声アシスタント、字幕生成)
- 翻訳や文章生成(GPTなど)
簡単に言うと: ニューラルネットワークは”脳みそ”みたいなもので、深層学習はそれをパワーアップしたバージョン。複雑なデータの理解に強い!
Computer Visionとは?
視覚情報(画像・動画)をAIが理解・処理する分野です。
使われる技術と用途:
- 画像分類:写真に”これは猫”とラベル付け(SNSでの自動タグ付け)
- 物体検出:写真内の複数の物体を検出し、位置も特定(自動運転の歩行者検出など)
- OCR(光学文字認識):画像やPDFからテキストを抽出(レシート、請求書など)
自然言語処理(NLP)とは?
人間の言葉を理解・分析・生成するAI分野です。
主な技術と用途:
- 固有表現抽出:文章から地名や人名などを抜き出す
- 感情分析:レビューやSNS投稿がポジティブかネガティブか判定
- 言語モデル:文の続きを予測(例:チャットAI、文章の自動補完)
- 音声認識:音声→文字(会議の自動文字起こし)
- 音声合成:文字→音声(読み上げソフト)
- 翻訳:多言語対応の自動翻訳(リアルタイム字幕など)
ナレッジマイニングとは?
ナレッジマイニング(Knowledge Mining) は、PDFや画像、契約書のような“非構造化データ”から、意味のある情報を自動で抽出・検索・活用する技術です。
- Azureの「Document Intelligence」を使えば、契約書から会社名・金額などを自動で抜き出せます。
簡単に言うと: 読みにくい文書を、AIが”読み解いて”必要な情報を見つけてくれる!
自動機械学習(AutoML)
AutoMLは、モデルの選定・ハイパーパラメータ(人間が調整するパラメータ)の調整・評価など、面倒な機械学習プロセスを自動化してくれる便利ツールです。
- Azure Machine LearningのAutoMLを使えば、データをアップロードするだけで最適なモデルを自動で作ってくれます!
簡単に言うと: 機械学習のプロがやることを、AIが全部やってくれる超便利ツール!
Azure ML デザイナーとは?
Azure Machine Learning Designerは、ドラッグ&ドロップで簡単に機械学習のパイプラインを作れるGUIツール です。
- コーディング不要で、初心者でも直感的にモデル構築が可能!
- 予測モデルの作成・学習・評価をワークフローで視覚的に確認できます。
簡単に言うと: プログラムを書かずに、ブロックを組み合わせるだけで機械学習できる便利ツール!
責任あるAIの6原則
AI技術は便利な反面、リスクや倫理の課題もあります。Microsoftは以下の6つの原則に基づいて「責任あるAI」の開発を推進しています。
原則 | 説明 |
公平性 | すべての人に平等に扱われること(差別しない) |
包括性 | 多様なユーザーを考慮して設計すること |
プライバシーとセキュリティ | 個人情報を守り、安全に運用すること |
信頼性と安全性 | システムが安定して動作し続けること |
透明性 | AIがどのように判断しているか明示できること |
アカウンタビリティ(説明責任) | トラブルが起きたときの責任所在を明確にすること |
よく出るAzure AI用語まとめ
用語 | 解説 |
Cognitive Services | 音声、画像、言語などのAI機能をAPIで簡単に使えるサービス群 |
Custom Vision | 自分だけの画像分類AIをGUIで簡単に作れるツール |
Language Service | 感情分析、翻訳、要約などNLPを包括的に扱えるサービス群 |
Azure OpenAI | ChatGPTなどをAzure環境で安全に使えるAPIサービス |
Bot Service | チャットボットを簡単に開発・運用できるサービス |
まとめ:AI-900合格への一歩を踏み出そう!
Azure AI-900は、これからAIや機械学習を始めたい人にとって最高の入門資格です。 この記事で紹介した内容を押さえておけば、試験対策もバッチリです!
ちなみに私がAI-900の学習に使っていた教材はこちらです。⬇️
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